桜咲刹那誕生日ss

朝倉和美姐さんは帰国翌日に誕生日・・・無理
と、いうわけで燃え尽きてもいられない。一番書きづらいクラスメート、桜咲刹那の誕生日
はてさてどうなったのか・・・いつもどおりヨムヨム

"がんばれ女の子!"
それは教室での一こまだった。
「せっちゃん、せっちゃん〜。」
「お嬢様。どうかなされたのですか? 」
「なぁなぁ、今度の誕生日。どんなのがええ? 」
と、近衛木乃香からいわれただけで桜咲刹那はどぎまぎ。
「そ、そんな事!? 」
「うち・・・せっちゃんに何もしてやらへん。」
少ししょげる近衛木乃香
「そ、そんな事ありません。お嬢様のその笑顔だけで私は大丈夫ですよ。」
「じゃあ、こんなことしても? 」
と、抱きついてくる近衛木乃香桜咲刹那は顔を真っ赤に。
「お嬢様ぁー!! 」
そのまま沸騰してしまい、教室から走り去ってしまうのであった。




「確かに、私は近衛家を護るもの。それ以来お嬢様を護ることが私の幸せ。それもひとえにお嬢様を・・・。」
顔を真っ赤にしながらもぶつくさつぶやきながら平静を保とうとする桜咲刹那
「あっ。申し訳ない…。」
と、誰かにぶつかってしまう。そのまま立ち去ろうとするが引き止められる。
「何、考えているんだ? 」
「な、何でもございません!! 」
「いや、顔を見ればそれくらいわかるもんだぜ。桜咲。」
「長谷川さん!! 」
ぶつかった相手は長谷川千雨
「あ、あの…。」
「要は、普通の女の子らしいことをしたいっと言うわけだろ? 」
「…はい。」
顔を真っ赤にしながら頷く桜咲刹那
「まあ、任せとけって。明日の9時に麻帆良中央駅でな。」
「は、はぁ…。」
そう言って立ち去る長谷川千雨を呆然と眺めている桜咲刹那であった




その翌日に麻帆良中央駅で待ち合わせをする桜咲刹那
相も変わらず制服姿。
「ちょうど9時・・少し早すぎたか。」
「おまたせ〜」
と、明らかに毛色の違う声。格好を見てぼーぜんとする
ひらひらのスカートにきれいなブラウスに帽子。
「あ、あの・・どちら様でしょうか? 」
「え〜。千雨ちゃんから桜咲さんが悩んでいるっていうから助けに来たんだよ。」
「答えに・・・。」
「ごめんね〜。私ネット界のアイドルちうちうだっぴょ〜ん。」
ちうと聞いて開いた口がふさがらない桜咲刹那
「あ、あの・・はせが・・」
とっさに口をふさぐちう。
「そのコトバは禁句だよ〜。」
「も、申し訳ない!! 」
「そんなかしこまらなくてもいいよ。今日はト・モ・ダ・チ。」
「で、今日は・・・。」
「ちうに任せるぴょん。だからせっちゃんはついてくるだけでいいんだよ。」
とちうは桜咲刹那の手を引っ張っていくことにした。引っ張っていった先はブティック。
「ここは・・・。」
「制服だと変人扱いされるよ〜。せっかくだからちうが選んであげる。」
「で、でもっ!! 」
「こ・こ・は。ちうに任せるぴょん。」
と、ちうになすがまま着替えさせられる桜咲刹那。束ねてある髪まで解かれ顔を真っ赤に。
「あ、あの・・・!! 」
「オッケー、オッケー。」
「似合っているんでしょうか。」
「すっごくお似合いだよ。じゃ、次行こうか。」
と、また引っ張られていく桜咲刹那。今度はメイク屋さん。
「ここは? 」
「ここはちうがいつも使っているメイク屋さん。」
「そ、そんな!? 」
化粧をしたことがない桜咲刹那は慌てふためくがちうはやる気満々。
「動いたらダメだよ。」
と、丁寧に化粧をしていくちう。
「オッケーだよ。」
と手鏡を差し出すちう。手鏡を見てびっくりする桜咲刹那
「これが・・・私。」
「すっごくきれいだよ。もしかしてぇー。」
「そ、そんな事!? 」
慌てふためく桜咲刹那
「せっちゃん、こんだけきれいになれるんだからもったいないよ。」
と、励まされてしまう。
「早速だからぁー。これで外、でようか? 」
と、またちうに引っ張られる桜咲刹那であった。




それからも二人で女友達のようにはしゃぐ桜咲刹那とちう。最初のほうは別人になった自分にどぎまぎしていて"こんなところを木乃香お嬢様に見られたらどうしよう? "とか思っていたがちうのほうはまったく気にはしていなかった。
「あっ。そうだ。ここ入らない? 」
と、指差した先はカラオケ屋さん。
「でもっ!! 」
「いいから、いいから。」
と、背中を押すように入るちう。二人で歌うことになるのだがこういったところに入ったことがない桜咲刹那はどぎまぎしてしまいちうが何曲も続けて歌ってしまう。
「ねぇねぇ、せっちゃんも歌わないの? 」
「えっ? 私もですか? 」
「そうだよ。」
「でも…。」
「せっちゃんの歌声も聴きたいなぁ…。」
「わ、わかりました…。」
あまり乗り気ではなかったが歌本をぱらぱらとめくり曲を登録する。
ちうもドキドキしながら待っているとかかったのは演歌。目を丸くするちう。
しかし当の桜咲刹那は一人で歌いきってしまう。
「せっちゃん、すごーい。」
「あ、ありがとうございます!! 」
ちうはただ拍手するだけ。
「じゃあ、次はこれだね」
と、手馴れた手つきでリモコンを操り送信するとすぐに曲がかかる
「"♪Pink Generation 誰も止められない。愛も夢も魔法も 全部手に入れたい…。」
結局二人でPink Generationを歌ったのであった。
どれくらいカラオケ屋さんにいたかはわからなかったがもうすでに夕方。
桜咲刹那はあまりの恥ずかしさに顔をあわせようとしないがそれでもちうはにっこり。
「今日は本当に…」
「そんな、かしこまること無いよ。せっちゃんとちうは友達だもんね。」
それを聞くと桜咲刹那は手を差し出す。ちうもにっこりして握手する。すると朝、桜咲刹那が持っていたカバンを差し出すちう。
「残念だけど・・・今日はこれでお別れ。そのままで帰ったら疑われるよ。」
「そ、そうでしたね。」
そう言ってちうと分かれてもとの格好で帰る桜咲刹那であった。




「刹那さん、お誕生日おめでとう〜!! 」
「あ、ありがとうございます。」
それからしばらくしてネギと神楽坂明日菜近衛木乃香長谷川千雨でお誕生日パーティをすることになった。
「はい、せっちゃん。プレゼント。」
「いいのですか? 」
聞き返すとにっこりする近衛木乃香。包みを開けるとマフラーが入っていた。
「これは…。」
「うち、あれこれ考えたんやけど。これだったらせっちゃん喜ぶかなぁと思うたん。それにうちとおそろい。」
「…このちゃん‥あリがと。」
と、桜咲刹那から意外な言葉を聴いて感激する近衛木乃香
「せっちゃん、うれしい!! 」
「へぇー。刹那さんも意外と丸くなったんだねぇ。」
「はい、長谷川さんのお友達にあれこれ教えられまして・・・。」
「ま、まぁな。」
と、妙な視線を感じて目を背ける長谷川千雨。すると扉が開き、入ってきたのは早乙女ハルナ
「ごっめ〜ん。遅れちゃった。刹那さん、お誕生日おめでとっ。」
「早乙女さん、ありがとうございます。」
「そういえばさぁ〜。この前、夕映たちと歩いていたらちうちゃん目撃したんだけどさぁ〜。」
と、いやらしい目つきで長谷川千雨を見つめる早乙女ハルナ。つっこまれた長谷川千雨は血の気が引いてしまう。
「な、何考えているんだ!! 」
「あっれぇ〜。千雨ちゃん目が泳いでいるよ〜。」
「千雨さん、何があったんですか? 」
「ねぇねぇ、聞かせて? 」
「か、関係ねぇっていってんだろ!! な、何だその目は!? 桜咲、近衛。こいつら何とかしろ!! 」
長谷川千雨の叫びは二人の耳には入らずその二人はただニコニコしているだけであった。

補足
ちう降臨。何も知らない桜咲刹那にあれこれ教えるんだったら彼女が一番適任だろうと・・・
まあ、チアリーディングでもいいんだけど絡みが・・・ない。うえに葉加瀬聡美でやったのでパス
そして、なすがままコスプレさせられてカラオケに行って演歌を歌う桜咲刹那・・・。
次回は、那波千鶴編。また、シリアスになるんだあろうなぁ・・・