Pink Generation〜少女たちのジダイ〜Vol.13"近衛木乃香の場合"

一番の最難関ゾーン。
近衛木乃香早乙女ハルナ桜咲刹那と続くよくわからない人ゾーン
ちなみに誕生日も那波千鶴長谷川千雨と続くこちらも難しいクラスメートが(汗


今日ははんなりお嬢様近衛木乃香
非日常のプリンセスの一人でも。
過去に誕生日2回。絡みは神楽坂明日菜桜咲刹那宮崎のどかがメイン

「困ったなぁ…。」
高森聖奈は考え事を。
と、言うのも仙崎直美から言われた"渡辺奈津美に気をつけたほうが良い"といわれたこと。
普通に生活している分には良いが同居人で心配かけているだけに余計気にかかる。
「あの人も思わせぶりなことを言うんだから!! 」
でも、考えてみれば藪から棒に武器を出したり気づけないはずの高森聖奈を発見することができるということを考えればまんざらでないというのはうすうす感じていた。
が気難しいだけに聞くことができない。
「もう、どうすればいいのよ!! 」
「どーしたのよ? 」
と、一人取り乱していると誰かが声をかけてくる。
後ろを振り向くといたのは神楽坂明日菜
「か、神楽坂さん!? でも、ここはC組でA組じゃ…。」
「どうだって良いじゃない。その前に何悩んでるの? 」
そう聞くがなぜだかしゃべろうとしない高森聖奈。
「何隠してんのよ? もしかして…渡辺さんのこと? 」
「え!? 」
しかしながら神楽坂明日菜は一発で見抜いてしまう。
「どうして、わかったの? 」
「だって、顔に書いてあるから。友人に占い好きの友人がいるから案内したげる! 」
そういって神楽坂明日菜は半ば強引に高森聖奈を連れ去ってしまい周囲を呆然とさせるのだった。




アスナも強引やなぁー。」
「うっさい。」
「あなたが…占いの天才? 」
「聖奈はんも冗談がきついわー。」
近衛木乃香はニコニコ。
「で、何占ってもらいたいん? 」
と、近衛木乃香は高森聖奈の左手をじっと見つめる。
「うーん。感情線がちょっと短いわー。短期は損気やで?  」
「はい? 」
「なに手相見てんのよ。」
「え? 違うん? 」
「あ、あのー…。」
もじもじしてしまい中々話すことができない高森聖奈。
「渡辺のことで悩んでいるんだってさ。」
代わりに神楽坂明日菜が話すことに。
「なんや、渡辺さんのこと好きなん? 」
「そ、そういうわけじゃ!! 」
と、否定するが近衛木乃香はタロットを拡げ占いをはじめることに。
「難しいわ。」
「どしたの? 」
「"二人とも大事な秘密を抱えているからお互い打ち明けたほうがいい"って結果やわ。」
ニコニコする近衛木乃香をよそに二人は目を点にしたのだった。




とある日の放課後のこと。
「大事な秘密を打ち明けろか…秘密はもうすでに握られているからなぁー。」
と、高森聖奈は浮かない顔。と、そこへ足音が。
「聖奈はん。やっと見つけたわ〜。」
やってきたのは着物姿の少女。高森聖奈は首を傾げてしまう。
「…と、言うか誰? 」
「うちや、うち。」
着物姿の少女の正体は近衛木乃香
「なぁなぁ、うち追われてるん。消えることできるんやろ? 」
とんでもないことを言い放つ近衛木乃香に対して高森聖奈は目を白黒。
「な、何で知ってるの!? 」
「そんな事よりも、早う使ってな。」
あまりにも近衛木乃香が切迫しているので壁に手を当てて走ると二人は透明に。
それからしばらくした後黒服の男たちが何も気づかずに通り過ぎる。
「難儀やわー。」
「どうかしたの? 」
「うち、おじいちゃんからお見合いしろ言われているんやけど。15の娘に年の離れた人とお見合いしろって言われても…。」
「おじいちゃんって? 」
「学園の理事長やわ。」
聞いた瞬間に凍りつく高森聖奈。
「ど、どうしよう…私、学園からお尋ね者に…。」
「どないしたん? やったらうちと愛の逃避行せえへん? 」
「お断りします!! 」
「冗談、冗談。」
と、近衛木乃香は高森聖奈をばしばしたたく。
「でも、何で私の事知っているの? 消える能力持っているなんて何人も知らないはずだから…。」
アスナから聞いたん。」
その瞬間高森聖奈は目を白黒。
「神楽坂さんとどういった関係? 」
そう聞かれると考え込む近衛木乃香
「小学校時代からの親友なん。アスナ、昔はめっちゃネクラだったんやで。でも、今はあんなおせっかいになって。」
近衛木乃香の一人芝居に付き合わされる高森聖奈。
「もうひとつ聞いていい? 」
「うちでよければ。」
「その…渡辺奈津美ってどういう人? 」
「うーん…。」
しばらく考え込む近衛木乃香。やっぱりよそのクラスの人まで興味ないかと思っていたらとんでもない回答が帰ってきた。
「中学のときに入ってきた人やえ。正義感は強いんやけど…なんか暴走しがちな人やなぁ。」
「不良を病院送りにしたとか痴漢を川越駅で突き飛ばそうとしたということ? 」
「なんやしっとるん。」
「後、なんかこの前の学園騎士団のイベントで規定武器使わなかったという事聞いてない? 」
「たぶんやけど"錬金術師の娘"って二つ名しっとる? 」
「それは直接聞いたけど…。」
「渡辺はん。もしかしたら人や無いん思うんやけど…。」
「じゃあ…。」
「うちにもようわからん。」
あっけらかんとする近衛木乃香にすっ転ぶ高森聖奈。
「もしかして、近衛さん…天然? 」
「うち、よう言われるわー。もー高森はんはよう人を見抜けるわー。」
とまた、ばしばしたたく近衛木乃香
しばらく話しているとあたりは夕暮れに
「そろそろ帰らな。」
「送ってくよ。理事長のところじゃなくって良いんだよねぇ? 」
「おおきに。あと…。」
なぜかもじもじする近衛木乃香
「今度さぁーせっちゃんにおうてもらへん? せっちゃんうちの事"お嬢様"言うんやで。全くうちのこと普通に読んでもらいたいのにー。」
と、なぜか膨れる近衛木乃香
「う、うん…わかった。」
「そういえば剣士なんやて。せっちゃんに手合わせしてもろうたらもっと強くなるんやで。」
「な、なんでそんな事まで…。」
高森聖奈は震えているが近衛木乃香はなぜかニコニコしているのだった。




「ただいまー。」
と、部屋に帰ってくるが渡辺奈津美はどこかへ出かけたのかいない。
「渡辺さんでかけるなら出かけると一言・・・? 」
高森聖奈はテーブルに無造作に置かれた書類に目を引かれる。
そこに書かれていたのは"麻帆良学園の欠陥"だった。

捕捉
はんなりお嬢様というより腹黒このかさんの面が出てしまったようで…
それとは別に麻帆良学園に迫る危機…。


次回は早乙女ハルナ