Pink Gebneration〜少女たちのジダイ〜Vol.12"古菲の場合"

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ただ、出席番号12までで石像化二人と生死不明一人と氷漬け一人がいるのは如何なものかと。
今日は古菲。誕生日1回。バカレンジャーバカイエローなのでバカレンジャーがらみ*1ならばいるはず? 

それはとある日の登校時のこと。
「あ〜ん、遅刻、遅刻、遅刻〜。」
「いつまでも寝てるから。またいつものように渡辺さんが朝飯当番したら? 」
「それとこれは別! 」
と、高森聖奈と渡辺奈津美はダッシュ。すると黒山の人だかりにぶつかる。
「ちょっと、何しているのよ! 」
渡辺奈津美はいつものことのように無視しようとするが高森聖奈が興味津々。
「ほら、女の子が屈強そうな男どもに…。」
「無視していいよ。"いつもの光景"だから。」
「いつもの光景? 」
「そうよ、まあ、じっくり見てなさい。」
と見物していることに。
「今日こそは古部長に勝って最強になるぞ! 」
と、意気込む男たちだったが。秒殺。勝ち誇る古菲
「もっと強いやつはいないアルか? 」
と、言うが秒殺シーンを見せられた以上しり込みをしてしまう。それを見ていた渡辺奈津美が輪の中に入ることに。
「ずいぶんな挑発ね。わかったわ。」
「おお、"錬金術師の娘"アルか。相手にとって不足ないネ。本気出すアルよ。」
「最初から出しなさい! 」
とかばんからペンを出すとあっという間に棍棒に。電光石火で古菲に襲い掛かる渡辺奈津美。
「さすがネ。こっちも本気出すアルよ。」
と、難なくかわし古菲が自慢の中国拳法で渡辺奈津美に反撃を仕掛けるが棍棒で受け止めてしまう。
「じゃあ、これでどう!? 」
と、バックステップをすると棍棒が拳銃に。古菲に向かって乱射するがかすりもしない。
「飛び道具は卑怯アルネ! でも当たらなければ意味ナイヨ。」
と一進一退の攻防を見ている高森聖奈は冷や汗だがギャラリーは熱狂。ふと時計を見ると始業数分前。
「な、何とかしてとめないと…。」
慌てふためく高森聖奈だったが意を決して輪の中に入りとめに入ろうとする。
「ちょ、ちょっと二人とも…。」
「そこまでよ。」
古菲と渡辺奈津美を止めたのは漆黒の翼を生やした仙崎直美だった。




その日の放課後。高森聖奈は渡辺奈津美を連れて仙崎直美がいる麻帆良学園の本部へ。
「なんか納得いかないわ。」
「まあまあ。」
と、ふてくされる渡辺奈津美をなだめつつ執行委員室に。
すると古菲が先に来ていたらしくしょんぼり座っていた。
「なんだか納得いかないアルよ。」
それを見て高森聖奈は戦々恐々。しばらくすると仙崎直美が入ってくるがやはりぴりぴり。
「朝の騒ぎ、どういうこと? 」
「"強いやついないアルか"と言ったらこいつが入ってきたアルよ! 」
「こいつが挑発するから買って出たまでよ! 」
と、二人でにらみ合い。
「でも、何で仙崎先生が執行委員に? 」
「ここの学生はモラルがなさ過ぎるのよ。で、本校の教師も見てみぬふり。だから立候補したの。・・・というよりも欠員が出たから半ば毒抜きに推薦されたとも言うけどね。」
それを聞いて高森聖奈はため息。
「とにかく、どういうこと? 」
と、渡辺奈津美と古菲に聞き返すがにらみ合ったままで仙崎直美も呆れ顔。
「…わかったわ。次同じ事したら担任に報告した上で停学ね。」
「ちょ、ちょっとそれはやめるアルよ! ネギ坊主に知られたら恥さらしアルよ! 」
「先生、それだけは!! 」
停学というと二人そろって目の色変えて仙崎直美に懇願。
「いやよ。」
「そこをなんとか! 」
「わかったわ…じゃあ、高森さんと相手して勝ったらなんか考えるわ。1週間後なら大丈夫でしょ? 」
仙崎直美から指名されて目を点にしたのは高森聖奈だった。




その翌日から高森聖奈は木刀を取り出し素振りを始めることに。
昔やっていたことがあったがとある理由からやめてしまった。
「あの行き遅れ…余計なことを…。」
とか言いながら素振りの練習をしているとばつが悪そうに古菲がやってくる。
「昨日は…申し訳ナカタアルネ。」
「いやいや。」
「直美さんとは知り合いアルか? 」
「小学校時代の担任で…。まあ、いい人なんだけどね。いい年して行き遅れで二人の子供抱えているって…。」
そのことを聞いて考え込んでしまう古菲
「誰かから聞いたことアルね。」
「そうなんだ。で、中国拳法のエキスパートとか聞いたけど…」
「エキスパートじゃないね。達人と呼ぶアルよ。」
と、八極拳の形を見せる古菲。それを見た高森聖奈は目を点に。
「(か、勝てるの!? )」
「どしたアルか? 」
「い、いえ…なんでも。」
「これは初歩の初歩アルよ。もっと中国拳法は奥が深いアルよ」
「そう…なんだ。」
「じゃあ、1週間後に手合わせ願うアルよ。」
と、立ち去るが高森聖奈はぼーぜん。
「勝てない!! 絶対に勝てない!! 古菲さんの話は耳にしてたけどあれじゃあ勝てない!! 」
「どうか…なされたのですか!? 」
「きゃあっ! 」
どこからともなく声がするので振り向くとそこにいたのは絡繰茶々丸
「いつからいたんですか!? 」
「つい先ほど…古菲さんと聖奈さんがお話されていたので…。何か悩み事でも? 」
「実を言うと…。」
と、事の次第を話す高森聖奈。
「…直美さんならやりそうな話ですね。」
「知ってるの? 」
絡繰茶々丸がしれっと話すので目を点にする高森聖奈。
「ええ。で、古菲さんと戦うのですね。古菲さんと練習しているところがばれますと大変ですからわたしでよければ協力できますが? 」
「でも、茶々丸さんは…。」
「わたしはマスターの護衛のために作られました戦闘用ガイノイドです。それに古菲さんの戦闘パターンはすべてプログラムされてます。」
そういうとさっき見せた型どおり高森聖奈に向かって襲い掛かってくるが防戦一方。
「相手は中国拳法の達人です生半可な腕ではやられてしまいます。それまでわたしが特訓します。」
「お、お手柔らかに…。」
そういうと絡繰茶々丸と特訓をすることにしたのだった。




それから1週間後。世界樹前の広場で待っている仙崎直美。
すると、九条梢と渡辺奈津美が急ぎ足でやってくる。
「どういうことなんですか!? 高森さんと古菲さんが戦うなんて月とすっぽん…いえ化け物に素人が挑むようなもの!! 絶対に無理ですわ。」
「そうかしら? 」
九条梢が抗議するが仙崎直美は聞き流し反対に渡辺奈津美はどぎまぎ。
「(聖奈が…わたしのために…。)」
「あのー。」
「どなた? 」
仙崎直美が振り向くとそこにいたのは神楽坂明日菜
「ネギにこのことを話したら"古老師はやってくれるはずだから大丈夫です。その代わりにアスナさん代わりに行ってくれますか? "とか言うんですよ! で、仕方がなく…。」
「まあ、ギャラリーがいるのは問題ないわ。でも、あなただけじゃないでしょ。」
仙崎直美に言われてうなづくと綾瀬夕映長瀬楓佐々木まき絵大河内アキラまで。
「聖奈殿の話はうわさに聞いていたでござる。古にどこまでやれるか見ものでござる。」
「まあ、勝てるかどうかわからないのですが…」
「大丈夫だよねっ! 大丈夫だよねっ! 」
「たぶん、大丈夫…。」
と一人だけ余計に心配する佐々木まき絵を見て全員ジト目に。
「どっちの味方? 」
「どっちも! 」
佐々木まき絵の突拍子のない回答に全員すっころぶ。しばらくすると道着を着た古菲が神妙な面持ちでやってくる。
「ずいぶん遅かったね。」
「心の準備ができてナカタアルね。それよりも聖奈はどしたアルか。」
「遅いね。もしかしたら…。」
しばらくすると麻帆良の制服を着た高森聖奈と絡繰茶々丸が。制服姿もそうだが絡繰茶々丸がいることにびっくり。
「何で茶々丸さんがいるのよ! 」
「それが問題でも? 」
全員でツッコミを入れるが絡繰茶々丸は涼しい顔。
茶々丸さんありがと。ここからはわたしと古菲さんの問題だから。」
「ご武運を。」
そういって手をつき合わすと仙崎直美と古菲のもとへ。
「おまたせしました。」
「ずいぶん落ち着いているじゃない。勝負は相手が参ったというまでよ。古菲がかったら処分はなし。聖奈が勝ったら処分を受け入れることね。」
「問題ないアルよ。」
「わかったわ。」
そういうと木刀を古菲に突きつけると古菲仮契約カード
「来れ! 」
そういうと棒の形に。
「聖奈が武器ありだからこれを使うのは躊躇したアルよ。でも真剣勝負に手抜きはないアル! 」
と一気呵成に高森聖奈に襲い掛かってくるが聖奈は軽く受け流す。
「武器を使ってくるのは想定外! でも茶々丸さんが教えてくれたから大丈夫! 」
と動じることなく今度は高森聖奈が木刀を振るうが古菲にすべて受け止められてしまう。
「中々やるアルよ! 」
と、一進一退ではあるが一瞬のすきを突いて高森聖奈が古菲の武器をはじいてしまう。
「いける! 」
「やはり聖奈は腕を上げたアルね! 」
と、中国拳法で反撃する古菲茶々丸の特訓を受けたとはいえ本気を出した古菲に手も足も出ない。
「やっぱり無理! 」
「さっきの勢いはどこに言ったアルね! 」
と蹴りで木刀を弾き飛ばしてしまう。
「しまった! 」
「これで、終わりにするアル! 」
と、けりを入れ、左手で受けようと振り上げた瞬間、古菲は下着姿に。
ギャラリーは何が起こったのかわからずぼーぜん。古菲は顔を真っ赤に。
「こ…この、ヘンターイ!! 」
と、最大級の攻撃で突き飛ばしてしまう。
「ま、参りました…。」
と、そのまま気を失ってしまったのだった。




「あ、あれ…。」
気が付くと渡辺奈津美と古菲がそばにいる形に。
「渡辺、ごめん…。」
「何言ってるのよ!! あんたが勝ったらわたしたち処分を受けるとこだったのよ!! 」
と、首を絞める。
「いい勝負だったアル、その…。」
制服姿に着替えた古菲はなぜだかどぎまぎ。
「あれは・・・何だたあるか? 」
「簡単に言えば武装解除の魔法だったけど…。なんかみんなを失望…。」
「そんなことないって!! 」
と、神楽坂明日菜がフォロー。
「もっとコテンパンにやられるかと思ったでござるよ。」
「あの状況でとっさに無詠唱で武装解除の魔法が使えるなんてたいしたものですよ。」
「いえ、立派なものです。」
絡繰茶々丸綾瀬夕映長瀬楓がねぎらいの言葉を。そして、佐々木まき絵は涙目に。
「何で泣いているの? 」
「お子ちゃまだから。」
「ひどーい!! 」
と否定するが全員納得。そこへ仙崎直美が。
「まあ、古菲さんが勝ったから仕方がないわ。報告もしないし処分もなし。ただ、気をつけて頂戴。」
仙崎直美から言われると渡辺奈津美と古菲はもじもじ。
「それと…ちょっと良いかしら? 」
と、高森聖奈だけ呼ばれる形に。
「渡辺って言う子…気をつけたほうが良いわ。」
その忠告に高森聖奈はなぜだか首をかしげるのだった。

補足
今までで一番登場人物が多い回でも
バカレンジャー総出演に大河内アキラ絡繰茶々丸*2


影のヒロインは佐々木まき絵です(何
次回は桜咲刹那誕生日→近衛木乃香です。

*1:といっても雪広あやか休載日くらいしか思い出せないorz

*2:但し、長瀬楓佐々木まき絵のメインはVol.20とVol.16ですが