Pink Generation〜少女たちのジダイ〜Vol.2"明石裕奈の場合"

毎週ss2回目のヒロインは明石裕奈
相坂さよと違って誕生日4回に休載日と結構登場回数は多いはず…?


はてさて?

「聖奈、日曜日ひま? 」
とある日の放課後。渡辺奈津美が高森聖奈に頼み込んでくる。
「どうして? 」
バスケットボール部の自主錬に付き合うことになったのよ。」
「はいはい。どうぞどうぞ。」
と、適当にあしらうと渡辺奈津美の目の色が変る。
「あっそう、じゃあいいんだね。」
「えっと…何をどうするおつもりなのでしょうか? 」
「つきあってくれるよね? 」
怪しく微笑むと肩をぽんとたたく渡辺奈津美。
「…ハイ。」
結局気迫に負けて高森聖奈は承諾せざるを得なかった。




そして日曜の午前10時。
麻帆良学園中等部バスケットボール部のメンバーが集まり練習が始まる。
といっても渡辺たち3年は引退状態なので後進の指導に。
高森聖奈もとりあえず後輩を教えることに。
そんな中一人の女の子が声を出す。
「よーし、ミニゲームしない? 」
「いいじゃない。わたしたちは弱かったけど後輩にはどんどん強くなってほしいしね。」
「明石先輩と渡辺先輩に勝てるかな…。」
と、後輩たちはとりあえず明石裕奈と渡辺奈津美にミニゲーム形式の練習を挑むがほぼ返り討ちに。
「ほーら、どうしたのかニャー。」
「全くだらしが無いんだから。」
と勝ち誇る明石裕奈と渡辺奈津美に対して高森聖奈が立ち上がる。もちろん1対2というわけでないので練習で付き合った後輩とペアを組むことに。
「二人とも運動神経良いし私達じゃかないませんよー。」
「落ち着いて。私がひきつけるから、あなたはゴール下にいて。」
そういうとハーフコートで明石裕奈と渡辺奈津美と相対する高森聖奈とバスケットボール部の1年生部員。
明石裕奈がボールを握ると渡辺奈津美との連携で二人を翻弄。あっという間にゴール下まで。
「いっけぇー。」
「させない!! 」
と派手にシュートをきめようとした明石裕奈を高森聖奈がはじきボールは転々と転がる。
「早く取って! 」
すると1年生部員がボールを取ると渡辺奈津美のディフェンスを交わし高森聖奈に。
「これで決まりよ!! 」
と、派手にシュートを決め周囲から拍手が。
「まあ、こんなもんかな。」
しかしながら後ろからただならぬ殺気が。
「え、えーと…。」
「少しは手加減しろー!! 」
と、明石裕奈と渡辺奈津美から逆襲を喰らったのは言うまでもない。




「ごめん、ごめーん。」
「慣れてるからいいですけど。」
自主錬が終わった後。ボールとかを片付けていると明石裕奈が謝りにやってくる。
「あのさぁーちょっと相談に乗ってほしいんだけどさぁー。いいかな? 」
「えっ!? 」
「今じゃなくっていいから。とりあえず片付けをしよっ。コートの外で待っているからさっ。」
明石裕奈から言われると高森聖奈はなぜかどぎまぎ。
そして、片づけを済まして待っていると動きやすい格好の明石裕奈が外に。
「待った? 」
そういうと首を振る高森聖奈。
「じゃあ、どっか行こうか。」
と適当なカフェでランチを取ることにした二人。お昼もそこそこに高森聖奈が話を切り出す。
「相談って…なぁに? 」
「あのさぁ…胸が重いんだけどさぁ…下着があってないのかにゃー。」
「!!?!」
明石裕奈を見ると明らかなナイスバディでなぜだか顔を真っ赤にする高森聖奈。
「そ、相談って…。」
「うそうそ。」
と、笑い出す明石裕奈だったがその後神妙な顔に。
「あのさぁ…しゃべらない? 」
とりあえず高森聖奈はうなづく事に。
「お父さんのことなんだけど…。」
「それが? 」
「なんだか私に隠し事してたみたいなんだよねぇ…。」
「それが? 」
「何とかしてとっちめたいんだけどさぁ…。お父さんのこと信じたいんだよねぇ。」
「ふーん。もしかしたらさぁ…明石さんもお父さんも成長し切れてないんじゃないのかなぁ。」
それを聞いてしどろもどろになる明石裕奈
「そ、そんなこと無いって!! 」
「そうかなぁ…なんか聞いたところによるとすっごくファザコン。なんだって。」
言われた瞬間顔を真っ赤にする明石裕奈
「そ、それはさ…お母さん、早くに亡くしちゃってお父さんと二人暮らしだったんだよね…。」
「それで。」
「本当はさぁ・・・私だってお母さんに甘えたかったんだよね…でもさぁ…。」
「だからファザコンなんだ。いいじゃない。」
「何をー!! 」
と顔を真っ赤にして怒る明石裕奈。でも高森聖奈はくすくす。それを見て目を点にしてしまう。
「そ、そうなんだ…。」
明石裕奈は恥ずかしいのかそっぽを向きながら指をいじいじ。
「なぁんだ。明石さんも普通の女の子なんだなぁって。よかった、もっととんでもないこと相談されるかと思った。」
と、高森聖奈がにっこりするとなぜか明石裕奈がにやり。
「もうひとつ相談があるんだけどさぁ…。」
「今度はなぁに? 」
「どうしたら高森さんみたいに大人になれるの!? 」
「えっ!? 」
とっぴも無い質問にしどろもどろになる高森聖奈。もししゃべって知れば自分の素性がばれるのか中々話そうとしないのを見て明石裕奈にいじられるのだった。




「疲れた…。」
「どしたの? 」
「あの後明石さんに捕まっちゃってさぁ…散々付き合わされただけど。」
「よかったですね。」
と、なぜかそっけない渡辺奈津美。
「もしかして…妬いてる? 」
「どうなんだろうね。」
すると高森聖奈は渡辺奈津美の方をもんであげることに。
「はいはい。今度どこか遊びに行きましょ。」
「そんなことじゃないけど…今度は私に付き合うのよ。」
と、とりあえずにっこりするのだった。

補足
特に何もございません。。
高森聖奈が明石裕奈の悩みに乗ってあげるというだけで。。


次回、朝倉和美
明日は村上夏美