Pink Generation〜女の子たちのジダイ〜Vol.0"Overture"&Vol.1"相坂さよの場合"

本当は10月頭からはじめたかった毎週ss
しかしながらパソコンが壊れてしまうという事態にやっとこさ完成。


コンセプトはよその人間から見たクラスメート。できればクラスメートから身たんネギ先生


今週は相坂さよ。1回だけ彼女メインのssを

それは2学期が始まる少し前のこと。
高森聖奈は仙崎直美に呼び出された。
「何の用…ですか? 」
「これを見て頂戴。」
と、保健室の机の目の前にはたくさんの資料が。
「桜通りの吸血鬼に学園祭の最終日イベント、2学期前の世界樹発光事件…。これがどうしたんですか? 」
「全部うやむやにされたわ。」
「ならいいじゃないですか。」
そういった瞬間に高森聖奈は仙崎直見に首を絞められる。
「どうやって説明するのよ!! 」
空気を読んだのか納得する高森聖奈。
「まあ、麻帆良を狙っている所はいっぱいあるからなぁ。もし、常軌を逸したところだとわかればここは一気に火の海よ! 」
「でも、望んでいるんじゃないんですか? 」
「だから、一般の人も通っているのよ! 」
と、また首を絞める仙崎直美。
「先生、ギブ、ギブ! …で、何をして欲しいんですか? 」
「潜入して欲しいのよ。」
「どこに? 」
麻帆良学園中等部に。」
そういった瞬間に目を点にする高森聖奈。
「ボクは男ですよ。それが女子校に入るなんてどうかしていますよ。それだったらまゆみたちに…。」
「まゆみたちだと顔が知れているわ。あんただったら顔も知れてないし大丈夫よ。」
「でも!? 」
「学園内に協力者がいるから大丈夫よ。あっその人に身元引受人も任せているから。」
仙崎直美があっさり言うと高森聖奈もあきらめたのか承諾することに。
「じゃあ、頼むわね。」
「まあ、行き遅れの頼みだったら仕方ないかなー。」
「…。」
もちろん無言のまま光の弓を飛ばし悶絶させたのは言うまでもない。




「あなたが聖奈ちゃん? 」
「はい。」
「私が身元引受人の進藤直美よ。この学校で数学を教えているの。」
「で、ここは…。」
「生徒会室よ。私は生徒会室の顧問もやっているの。」
と、そこへ白いベレー帽をかぶった少女がやってくる。
「進藤先生、この人が転校生? 」
「そうよ。」
と、いきなり高森聖奈を見つめてにおいをかいでいぶかしげな瞳で見つめる。
「オトコでしょ? 」
「なっ!? 」
「九条さんダメよ。ここは女子校なのよ。このことは公然の秘密よ。」
「そうでしたね。ごめんなさい。私この学園の生徒会長の九条梢です。」
「は、はぁ…。」
「で、直美さんから聞いたんだけどA組の調査にやってきたんだっけ? 」
「そうですけど…。」
「あそこは魑魅魍魎が渦巻く伏魔殿よ。そしてすべてのトラブルの元凶よ。」
「先生、言いすぎですよ!! 」
と、九条梢と進藤直美で言い合い高森聖奈はぼーぜん。
「とりあえず、一緒に学ぶ教室にあんないするわ。」
と一緒に学ぶ教室に案内される。
「これから、一緒に学ぶ高森聖奈さん。みんな仲良くしてあげてね。」
「み、皆さん短い間ですがよろしくお願いします。」
と、すっかり変装して女の子になった高森聖奈は挨拶をする。
もちろん、休み時間になると黒山の人だかり。とりあえず高森聖奈が男だということは誰にも知られてない。
何とかミーハーなクラスメイトから抜け出すと一人の女生徒が話しかけてくる。
「わ、わたしっ、渡辺奈津美って言うんです!! よろしければお友達になってください!! 」
それを聞いてなぜか首をかしげる高森聖奈。同時に九条梢が割ってはいる。
「渡辺さん。いきなり友達になってくださいなんてなれなれしい! 」
「えぇー。いいじゃん、それとも九条さん狙っているわけ? 」
「そんな事!? 」
と、遣り合っているのをただ眺めていながら苦笑いしているだけだった。




「で、高森さんこれからのこととか決まっているわけ? 」
と、進藤先生から尋ねられると首を傾げてしまう。
「全寮制の学校だと言うことは知っているよね? 」
それに対してはうなづく。
「ですけど、問題なければ自分の寮まで…。」
「そんな事でもすれば他の生徒から疑いのまなざしを向けられるわ。だから、」
と、とある部屋を案内され、進藤直美は扉をノックすると見知った顔が。
「あれ、高森さん? 」
「もしかして…渡辺さん?? 」
同居の主と言うのは渡辺奈津美。進藤先生が言うには渡辺奈津美は二人部屋にひとりで生活しているのでおあつらえ向きだと。
「あら、早速友達になったの? それだったら話は早いわね。」
と、否定するが渡辺奈津美はニコニコして進藤直美はそのまま立ち去ってしまう。
もちろん高森聖奈は呆然と立ち尽くす。
「えっと…よろしく。」
「うん、よろしく。そうだ、せっかくだから着替えて。これから案内してあげる。」
と、渡辺奈津美から寮を案内されることに。当然のことながら女の園で目を点に。
そして大浴場の前でストップ。
「今なら、誰も入ってないわね。せっかくだから…。」
といっているといたはずの高森聖奈がいない。辺りを見回すがどこにもいない。
「ったく、なんか隠しているわね。」
するととっさにドライヤーを手に取り振るとなぜだか拳銃に。
感覚を研ぎ澄まし銃口をいない空間に向けて一発。
すると悲鳴が聞こえるので行ってみると高森聖奈が気絶していたのだった。




「高森さん、どー言うこと!? 」
「いや、その。実は…。」
と、ことの次第を話すと渡辺奈津美は沸騰。そのまま高森聖奈の首を絞める。
「ちょっ、ちょっと、落ち着いてください!! 」
「あんたがオトコの娘なんて聞いてないわよ。それに、何でこんな女子寮に潜入しているのよ! もしかしてのぞきとか! 」
「いや、違うんだ実は…。」
と、3-Aの調査に潜入したことを正直に話す。
するとどこからか取り出したのか1冊のノートを投げつける。
そこには3-A31人のデータが顔写真つきでびっしり。
「これは? 」
麻帆良学園3-Aの秘密データ。」
「でも、どうして渡辺さんが? 」
「正義の味方ぶっているのが嫌なのよ。絶対あのクラス。集団で何か隠しているわ。でも、相手のほうが一枚上手だったわ。」
「誰かに頼まれて? 」
それに対しては首を振る渡辺奈津美。
「単にかまととぶって正義の味方しているのがいやなの。それに3-Aの担任、ガキだから。」
それを聞いた瞬間、目が点に。
「子供…なの? 」
「そう、10歳の天才だとか何なのか。ここの理事長絶対気が狂っているわ! 」
「・・・そんなところに入り込んだのか。大丈夫かなぁ。」
と、やけに沈み込む高森聖奈を強引に励ます渡辺奈津美。
「それが目的で来たんでしょ?! あそこは私以上の猛者がいるところなのよ!! それに…。」
「それに? 」
「あんたが男だとばれたらとんでもないことになるわ。今からどう見ても女の子に見えるように私が改造するわ!! 」
「わーちょっとたんま! 渡辺に聞きたいことがひとつだけあるんだ。」
「どしたの? 」
「確かドライヤーがなんだか銃に変化したよね? 」
「ああー。」
すると渡辺奈津美はほうきを手に取ると剣に変化する。それを見た高森聖奈は目を丸くする。
「なんだかすごい能力だなぁー。」
「こういうこともできるのよ。」
またさらにマグカップを取ると今度は砂に。さすがの高森聖奈も拍手。
「さすがじゃないですか。」
「まったく、誰がつけたか"錬金術師の娘"なんて呼ぶ人もいるわ。で、あんたのアレ? 教えなさい。」
「ああ、あれね。」
と、壁に手をつけると透明になってしまう。
「これでしょ。周囲の風景に同化する事ができるんだ。なにかピンチがあるとこれで逃げてきたけどね。でも…。」
高森聖奈は近くにあったかばんを取るとかばんだけが動いているように見える。どうやら同化できるのは自分だけらしい。しばらくすると元に戻る。
「へぇ、面白い能力じゃない。」
「でも、ここだと役に立つかどうか…。」
「そうね、まずはあんたをどこに出しても恥ずかしくない女の子にしないとね。」
と怪しく目を輝かす渡辺奈津美を見て高森聖奈は目を点にするだけだった。




それからしばらく経ったある日のこと。
学校が終わったので寮へと戻ろうとする高森聖奈。
渡辺奈津美に徹底的に女の子にされたのでどこから見ても男とはわからない。
「・・・なんか誰かに見られているような…。」
振り返っても誰もいない。
「気のせいよね? 」
と振り返るとどう見ても人形が。
「??? 」
その人形は見られたと思ったのか尋常じゃないスピードで逃げる人形。
追いかけても追いつけないと思ったのか高森聖奈は壁に手を付けて走ると周りと同化する。
そして人形をつかむとそのままかばんの中に投げ込む。
「暗いです、狭いです、怖いですぅー!! ここから出してくださいぃー!! 」
人形の頼みは聞き入れられることなくどこかへと連れ去られ、人気の無いところで解放される。
「死ぬかと思いましたぁー。」
「死んでいるのに? 」
「それは言わないでくださいー。」
と人形もとい相坂さよは高森聖奈をぽかぽか。
「でも、嬉しいですー。」
と人形に入り込んでいる相坂さよが手をばたばたしているのを見て高森聖奈はなぜだか苦笑い。
「なんで? 」
「私友達がいなかったんですー。でも、今は友達もいっぱいいて幸せなんですー。」
「へぇー。だったら成仏できるかもね。」
何かに衝撃を受けた相坂さよはまた高森聖奈をぽかぽか。
「今、成仏したらみんな悲しんじゃいますー。せめて…。」
「そんな事言っていたら一生成仏できないかもね。」
高森聖奈がくすくす笑うと相坂さよは膨れてしまったのだった。そしておもむろに高森聖奈の肩に乗る。
「部屋まで送ってくださいー。」
それを見て高森聖奈は苦笑いしているのだった。




「渡辺さぁー。」
「どしたの? 」
「おばけには悩みなんか無いって思ったけど。おばけも悩むんだね。」
それを聞いて渡辺奈津美は目を点に。そして、高森聖奈のおでこに手を当てる。
「なんか、悪いもんでも食べたんじゃないの? 」
「な、何をおっしゃるんですか? 」
「何でも。それよりもお腹減っちゃった。」
「えっと…それは。」
「朝ごはん、私が作ったんだから夕飯はあなたが作るのよ。」
「はいはい。」
逆らうと何されるかわからないので高森聖奈はそのままキッチンへと向かったのだった

補足
主人公はオトコの娘です。
後、同居することになった渡辺奈津美はダブクロで言うモルフェウス持ちでcv堀江由衣とか
後生徒会長さんは魔法少女でcv浅野真澄で先生はダンピール*1で百合属性ありでcvは清水愛とか


クラスメート以外はこの4人だけです(多分
次週は明石裕奈


ネギま!ツッコミはもしかしたらまた土曜日になるかも…。

*1:ヴァンパイアと人間の合いの子