深い深い森の中でVol.4

起承転結の転。


箒で空を飛べるようになった佐々木まき絵は相変わらず…? 
それとともに学園に現れた"綻び"それに気づいたのは…? 
はてさて。

それからしばらくたったある日のこと
綾瀬夕映佐々木まき絵が外で魔法の練習をしている。
「あれから少しは上達したですか? 」
「ウン! 」
そういうと練習用の魔法の杖を振り回すと突風が。
このれには綾瀬夕映も目を見張るばかり。
「さすがです…。」
「これでも、魔法の訓練したんだからね。」
膨れる佐々木まき絵を見て綾瀬夕映はにっこり。
「まあ、魔法はいいのですが…。」
それは箒を使っての飛行。飛べることは飛べるが相変わらず暴れ馬でなかなか上達しない。
佐々木まき絵もどうしたら飛べるかわからない。
「まあ、とりあえず飛ぶですよ。」
「う、ウン…。」
箒にまたがり飛ぼうとするが相変わらず急加速と発進を続けて佐々木まき絵自身では制御できない。
それを見た綾瀬夕映佐々木まき絵の肩を持つ。
「イメージするんですよ。制御するのではなく自分が空を飛んでいるように…。」
「自分が…。」
少しばかり考え込む佐々木まき絵だが目を閉じて落ち着くことに。
すると、ふわっと箒が浮き上がる。
「自分が空を飛ぶイメージ…。」
すると箒は暴走をすることをやめて佐々木まき絵の意のままに動く箒。
「わ、私空飛べてるよー!! 」
それを見てにっこりすると綾瀬夕映も箒にまたがり一緒に空を飛ぶことに。
「せっかくだから競争しない? 」
「競争? 」
「向こうの木まで行って帰ってくるの! 負けたら今日の夕飯作るの。」
「まあ、私に勝てるとは思いませんけど…いいですよ。」
そういって二人は箒の競争をすることに。もちろん、綾瀬夕映佐々木まき絵のことを引き離す。
「まあ、私に勝とうと言うことなんか…。」
と、トップギアにして目的の木まで近づいた瞬間ただならぬ殺気を感じる。
「も、もしくは…? 」
遥かなたには鳥の大群だが闇に侵されているのか真っ黒い。
「仕方がないです。」
とは言うものの杖が大きすぎて上空で振り回せない。
そればかりか、すばしっこく動く鳥たちに対応できていないのが現状で異変に気づいた鳥たちが綾瀬夕映めがけて襲い掛かってくる。
「こ、これはっ!! 」
綾瀬夕映は頭を抱えるが綾瀬夕映と鳥たちの間に割ってはいる一筋の光。
驚く鳥たちと綾瀬夕映
「ゆえちゃん、大丈夫!? 」
一筋の光の正体は光の剣を持って飛んでいる佐々木まき絵
「ゆえちゃんは後ろに下がってて!! 」
「わかったです! 」
そういうと佐々木まき絵がばっさばっさと鳥たちを、倒し斬り逃したのは綾瀬夕映が雷を放ち落としていく。
物の数分で闇を駆逐することができた二人は目を点に。
「す、すごーい!! 」
「でも、これが私たちが守護者からもらった能力ですよ。」
綾瀬夕映はにっこりするが佐々木まき絵は目を点にしたまま。
「競争、だめになっちゃった…。」
しょげる佐々木まき絵に対して綾瀬夕映が近づいて頭をなでる。
「競争なんかよりもまき絵さんがここまで成長できたことがうれしいですよ。」
「よかった…。」
と、顔を赤らめるがおなかの音がなって佐々木まき絵は恥ずかしがり綾瀬夕映はジト目に。
「とにかく、お昼にするですよ。」
「そうだね。」
そういって二人で戻るのであった。




「あれれ? 」
ある日の麻帆良学園
宮崎のどかは後ろを見て違和感を感じていた。
後ろを見ると長谷川千雨Evangeline.A.K.Mcdowellが仲良く席を並べていた。
「確か…。」
思い出そうとするが思い出せない。
「どうしたんだ? 」
「あのね…。千雨さんがファンタジー認めたのかと。」
「んなわけないだろ! 」
当の長谷川千雨宮崎のどかにツッコミを入れるがエヴァンジェリンは笑っているだけ。
「どうした? そんなに気になるんだったらぼーやにでも聞いて見ればいいじゃないか? 」
「ネギせんせーに。」
ちなみにネギに聞いてみても何も変わらないと言うだけ。
「なにか…おかしい。」
もちろん、前を見てもひとつだけぽっかり空いているが誰一人気づいていない。
それを見てますます首を傾げる宮崎のどか
「何が…あったんだろー。」
と、言う疑問を抱えたまま図書館島へ。
いつもは隣に誰かがいるはずなのだが一人で部活をこなすことに。
「なんだか寂しい…。」
「どーしたのよ! 」
ツッコミを入れたのは同じ図書館探検部のメンバーである早乙女ハルナ
「あのね…誰かいたような気がするの。」
「は? 」
宮崎のどかの問いかけに目を点にする早乙女ハルナ
「どーいうこと? 」
聞き返すがたとたどしい上に言っていることが同じなことに業を煮やし宮崎のどかをゆする早乙女ハルナ
「あんたの頭の中はファンタジーなの!? 」
「あ、あうう〜。」
それでも納得がいかない宮崎のどかは秘密の階段を降りて図書館島の奥深くへと向かう。
そこに立ちはだかったのは一匹のドラゴン。宮崎のどかは意を決して叫ぶ
「クウネルさんに用があるんです!! 」
するとおとなしくどいて奥への扉が開く。すると一人の若い男性が優雅にお茶を飲んでいた。
「おや。宮崎のどかさんじゃありませんか…どうかしたのですか? 」
優雅にお茶を飲んでいる男こそクウネル・サンダースことアルビレオ・イマ
「あ、あの…学園になにか魔法がかかっていないか調べて欲しいのです…。」
クウネルは首をかしげる
「でも、どうしてそんなことを? 確かキティが出られないようにかけた魔法ぐらいだと思っているのですが…。」
「実を言うと…大切な人がいなくなっちゃったんです。でも、私思い出せなくて…。」
「そうですか…わかりました。でもひとつだけ条件があります。」
「条件? 」
「私が人の人生に興味があるのはご存知ですよね。宮崎さんがこの1ヶ月の間にどんなことを経験したのか知りたいのです。」
「でも、どうやって? 」
「簡単です。生まれたままの姿になるのです。」
始めは人に裸を見せるのを嫌がって顔を真っ赤にするが意を決してブレザーに手をかけ脱いで行き下着姿になった瞬間誰かの怒鳴り声が響く。
「何、やってんだ、このヘンタイが!! 」
後ろにいたのはエヴァンジェリン。どうやら彼女なりに異変を感じたらしく調べていたらしい。
「ヘンタイとは失礼な。じゃあキティが脱いでくれますか? 」
「断る! 」
真っ赤にするエヴァンジェリンを見てなぜかニコニコするクウネル・サンダースだが宮崎のどかはどきどきしたまま。
「とりあえず、服を着ろ。話はそれからだ。」
「話って? 」
服を着ながらエヴァンジェリンの話を聞く宮崎のどか
「全く…たいしたものだよ。宮崎のどか。確かにお前がいうとおり強力な認識阻害と忘却魔法がかけられている。」
「でも…誰が? 」
「思い当たるやつ全員に聞いたが全員首を振った。だとするとここにいないやつが自分の存在と足跡を消すためにかけた。発つ鳥跡を濁さずだよ。」
「でも、そんなことを出来るのってネギくんとキティしかいないのでは? 」
「その名前で呼ぶな、このヘンタイが!! 」
と、遣り合っている姿をよそになにかを思い出した宮崎のどかは部屋を後にするのだった。




「多分…此処だと…。」
それからしばらくして宮崎のどかは主のいない部屋にいた。もちろん表札には何も書かれていない。
魔法が使えて自分の存在を消すことができる人。思い当たるのはそれだけ。それでも本当のことが知りたい。机の前に立つと宮崎のどかは呪文のようにつぶやく。
「何が…あったの? 」
しかし、その言葉はむなしく響くだけ。しかし誰も来ないはずの部屋のドアが開き宮崎のどかはびっくりしてしまう。
「…どなた? 」
「…居たんだ。」
「あのさぁ、本屋ちゃんに聞きたいことがあるんだ。」
扉を開けて入ってきたのは明石裕奈大河内アキラ。二人とも思いつめているような顔だった。
「裕奈さんとアキラ、どうしたの? 」
「…これ。」
大河内アキラは1枚の手紙を見せる。それは"ごめんね"と何かで書かれた紙切れ。
「これさぁ、確か、誕生日プレゼントに挙げた口紅なんだけどさぁ…。」
「誰に上げたのかも思い出せないんだ。それとともに誰かいなくなったんだ。亜子に聞いてもわからないって。」
「誰に対して謝っているんだろう…。」
すると宮崎のどか仮契約カードがほのかに光りだす。慌てふためいて来れ宣言をすると本が勝手に開いて勝手に文字が書き込まれていく。
「!!?! 」
3人とも書き込まれた名前を見てびっくりする。それは綾瀬夕映佐々木まき絵からのメッセージだったからだった。

補足
今回は森の守護者としてがんばる佐々木まき絵綾瀬夕映ではなく宮崎のどかメインです


なんで? 


それは宮崎のどかにとって綾瀬夕映は一番大切な人だから
次回は宮崎のどか明石裕奈大河内アキラの力を借りていよいよ…


誕生日は神楽坂明日菜ができればいいかなぁ。


それと、一応答えを出さなければいけません。
それに伴いちょこちょこっと変わっているところがあります。