宮崎のどか休載日ss"死神と恋人たち"

毎度おなじみカオスなss。
今回の主人公は"夢見る少女"宮崎のどか


とんでもない夢を見てしまった本屋ちゃん
はてさて? 

「ここは…? 」
宮崎のどかは暗がりの中にいた。
「誰かぁー。いませんかぁー。」
呼びかけても返事は無し。仕方がなく持っていた懐中電灯であたりを照らしながら進む。
しばらく進むと宮崎のどかの進行方向に誰かが倒れている。
「大丈夫ですかぁー。」
と、駆け寄ってみると倒れていたのは綾瀬夕映。しかし様子がおかしい。
ゆえゆえ? どうしたの? 」
呼びかけてみて返事無し。ゆすっても何をしても起きる気配なし。服はぼろぼろであちらこちらに擦り傷が。
そして抱きかかえると異変に気づく。綾瀬夕映からぬくもりを感じない。いうなれば物を言わないただの人形。
変わり果ててしまった綾瀬夕映を見て涙を流してしまう。
「い、嫌ぁー!!!!!!!!!! 」
と、泣き叫んだところで目が覚める。どうやら見ていたのは夢らしい。
「でも、良かった…。」
それと同時に一抹の不安が。
「今見たのが本当になっちゃったら…。」
そう考えると眠るのが怖くなってしまい、その後寝不足になってしまった宮崎のどかであった。




ゆえゆえ…。」
次の日の朝、不安になった宮崎のどか綾瀬夕映の元へ。
しかし宮崎のどかにとって綾瀬夕映は大事な親友。死んでしまうなんて言う事が出来ずにもじもじ。
「のどか、どうかしたのですか? 」
「あの…その…ゆえゆえ…死んじゃだめぇ…。」
あまりにも突拍子もない事で綾瀬夕映もきょとんとしてしまう。
「のどか、何を言っているのですか? 」
「ち、違うのー。昨日、変な夢見て…。」
そんな宮崎のどかの肩をポンとたたいてにっこり。
「心配してくれるのはうれしいですが、最近ののどか、様子が変です。」
「えっ!? そんな事…ないよ。」
「それなら良かったです。」
そういって綾瀬夕映はすたすた。それでも心の奥底に何かが引っかかっている。
「のどかっ! 」
「はひゃっ!? 」
後ろから声を掛けられびっくりした宮崎のどかが振り向くと後ろにいたのは近衛木乃香
「何がおうたん? 」
「な、なんでもないの…。」
平静を装っているがとっさに開いた"いどのえにっき"が彼女の言いたいことを代弁する。
それは綾瀬夕映が死んでしまう夢を見たのだがどうしようも出来ないこと。
「なんや、友達思いやなぁー。」
見られた宮崎のどかは顔を真っ赤にしてあたふた。
「んなら、ゆえのこと、うちらで守ったらえーやん。追いかけるでっ! 」
「で、でも…? 」
「死んでないないするのがかなんんでしょ? やったら追いかけへんと。」
そういって近衛木乃香は強引に宮崎のどかを引っ張るのだった。




「なぁ、あれがゆえではおまへんん? 」
「そう、だよね…。」
綾瀬夕映を追いかけて向かった先は保育園。どうやら児童文学研究会のグループワークで読み聞かせをするらしい。
しかしながら綾瀬夕映は保育園の中に入ってしまい確認できず。
「入っちゃった…。」
「こうならはったら確認でけへんなぁ。」
不安な宮崎のどかに対して近衛木乃香はなぜかニコニコしているが半ばあきらめているだけ。
しばらくすると大量の本を抱えて綾瀬夕映が出てくる。
「あっ。ゆえが出てきたよ。追っかけへんと。」
「うんっ! 」
そういって二人は後をつける。当の綾瀬夕映は大量の本を抱えていて前が見えない状態に。
それを追いかける宮崎のどかは手伝いたくていじいじするが近衛木乃香に抑えられる。
「今は図書館探検部の活動やないから他の人にやくたいかかってないないするよ。」
「そう…だよね。」
そんな綾瀬夕映は前が見えないまま横断歩道を渡ろうとするが赤信号になりかけトラックが。
ふたりとも目をふさいでしまうが誰かが手を引っ張り難を逃れる。
「よかった…。」
「やて、どなたはんが助けたんやろう? 」
二人が考え込んでいると横断歩道の向こうから声が。
「あっれぇー。本屋ちゃんに、このかさんだぁー。どしたの? 」
声を掛けてきたのは佐々木まき絵綾瀬夕映はうさぎ口をしてきょとん。そして二人は目を点にしていたのだった




「どしたの? 」
綾瀬夕映の部活が終わって近くのカフェでお茶をすることに。
綾瀬夕映近衛木乃香宮崎のどかはなぜか謙遜しあう中、佐々木まき絵だけなぜかパフェをほおばりにっこり。
そんな中、綾瀬夕映宮崎のどかに話しかけてくる。
「のどか? 」
はにゃ? 」
「朝言っていた…。"わたしが死んでしまう"ってどういうことなのですか? 」
「よく…わからないの。なんか暗がりの中にいてそのなかにゆえゆえが倒れていて…。」
「??? 」
抽象的な説明に綾瀬夕映は首を傾げてしまう。そんなところに佐々木まき絵がまた割ってはいる。
「何の話してるの? 」
まき絵さんには…。」
「まきちゃん、実はね…。」
綾瀬夕映はそらそうとするが宮崎のどかは話すことに。
「うーん。」
それを聞くと佐々木まき絵も考え出してしまう。
「そだ。このかさんに占ってもらえばいいんだよ! 」
「まきちゃん、そないな事いわんといて…。」
近衛木乃香は顔を真っ赤にしてしまうが全員興味津々で仕方がなくタロットカードを取り出す。
「これでわかるとは思いまへんんやけんどもなぁ…」
出てきたカードは"悪魔"の逆位置、"吊られた男"の正位置、"死神"の正位置、そして"恋人"の正位置
「なんを意味したはるんでっしゃろ…。うちにはまるっきしわからへんわ・・・」
カードを見て宮崎のどか近衛木乃香は余計に考え込んでしまったのだった。




それからしばらくしたある日の図書館探検部
綾瀬夕映宮崎のどか近衛木乃香は始めて第4階層に踏み入れる。
そこは空中書架が林立し本棚が断崖絶壁の壁のように並ぶ。
3人は命綱をつけて空中書架の調査に備える。
しかし、宮崎のどかは思案顔。
「どうか…したのですか? 」
「この前の…占いのこと…。」
「占いは占いです。ぼさっとしていると事故に遭うですよ。」
と、調査を始める綾瀬夕映。それにつられて調査を進める宮崎のどか近衛木乃香
しかしながら、いやな音がする。上を見ると綾瀬夕映の命綱が軋んで今にも切れそうな。
ゆえゆえ! 」
「どうかしたのですか? 」
と、上を向くと同時に綾瀬夕映の命綱が音を立てて切れてしまう。とっさに宮崎のどか綾瀬夕映の手をつかむ。
「のどか! 」
「だいじょーぶだよ。絶対にゆえゆえのこと、助けてあげるから…。」
と、言っているがつかまるところもなく綾瀬夕映は宙ぶらりんのまま。そして力なく落下してしまいはるか彼方へ。
「このか! 」
「わかっとるよ。"風の魔法"使えばええんどすなぁ。」
すると、宮崎のどかは意を決して自らつけていた命綱のホックをはずして近衛木乃香とともに飛び降りる。
「"風よ、我らに! "」
着地する寸前で近衛木乃香に風の魔法を使ってもらい難なく着地する。
「うちの魔法は2分たってないないすると役に立たなくなってないないするさかい早うゆえ探しに行かへんと。」
「うん。」
そういって綾瀬夕映を探す二人。しばらくするとぐったりしている綾瀬夕映の姿が。
ゆえゆえ! 」
声を掛けるが返事がない。上を見上げるとかなりの高さ。そこからたたきつけられれば命の保障はない。
ぐったりとした綾瀬夕映を抱きしめて泣き出しそうな宮崎のどかの肩を近衛木乃香がそっとたたく。
「大丈夫やえ。"来れ! "」
そういって仮契約カードを持ったかと思えば近衛木乃香は巫女服に。
「行くえ。」
そういって祝詞を唱えるともう一人の近衛木乃香が出てきて綾瀬夕映にキスをするのであった




「…ここは? 」
ゆえゆえ! 気づいたんだね! よかったぁ! 」
綾瀬夕映が気づくと保健室のベットの上。周りにはにっこりしている近衛木乃香と目を真っ赤にして抱きついてくる宮崎のどか
「私は…。」
「ゆえは悪い夢を見とったんどすえ。それをうちらが助けてあげたんさかいに、なんも言いまへん方がええと思うよ。」
近衛木乃香から諭されなぜか顔を真っ赤にしてしまう。床にドアが派手に開いて誰かが入ってくる! 
「このバカゆえ! 調査中に事故にあったというからびっくりしちゃったじゃない! 」
「ハ、ハルナ…もう、大丈夫だよ。」
入ってくるなり綾瀬夕映をどついたのは早乙女ハルナ宮崎のどかはあたふた。近衛木乃香はニコニコ。
「心配かけて申し訳なかったです。でも、もう大丈夫ですよ。」
「なら、いいわ。今度から気をつけなさいよ。」
とほっと胸をなでおろすと同時に宮崎のどかを呼び寄せる。
「のどか、この前の占いの意味がわかったです。"死神"は切れた命綱。"つるされた男"は私…。」
すると宮崎のどか綾瀬夕映の頭をなでる。
「そして、"運命の輪"は私たち、"恋人"は私とゆえゆえのことだよ。」
顔を真っ赤にする綾瀬夕映に対して宮崎のどかはにっこりしているのだった。

補足
宮崎のどか×綾瀬夕映という周りではオーソドックスなのにここではめったに出てこないカップリングとかw*1


14巻で綾瀬夕映がネギと結ばれるために自ら飛び込んだ綾瀬夕映だけれども今度は事故にあってしまいます。
と、言うか魔法世界でも事故にあっているし(汗


サブは近衛木乃香というこれまたオーソドックスな。


次回は村上夏美の誕生日か大河内アキラの休載日かも?

*1:綾瀬夕映×佐々木まき絵がデフォルトとかwww