3枠〜ネギま! ss

今回は長谷川千雨に主眼を置いたSS
で、前々から予告していた通り。好きなキャラ5人を中心に見据えてストーリー〜

”カルミナ・プラーナ ”
ぴるるる、ぴるるる・・・
「ちう様、ちう様、電話ですよ。」
「ハイハイ。ったく・・・。」
アーティファクトである電脳精霊が電話を告げる。主人である長谷川千雨は不機嫌そうに電話を取る。
「もしもし。」
「元気してる〜ちうちうちゃん? 」
「その名前で呼ぶな! 」
「あら〜。眉間にしわ寄せちゃって〜。お肌荒れるわよ〜。」
「かんけいねえだろっ、お前には! ・・で、何のようだよ。」
「これからホームパーティやるんだけど、ちうちゃんも来ない? 」
少し考えた後に、返事をする長谷川千雨
「・・・無理。」
「あら〜。残念ねぇ〜。」
「もう、いいだろ? 電話、切るぞ。」
といって電話を切った瞬間、呼び鈴がなりひとりでに扉が開く。
「おいおい、勝手にあけるなって・・なっ!? 」
「は〜い。元気してる〜? 」
長谷川千雨の部屋に勝手に入ってきたのは那波千鶴
「・・って、お前、何処から電話してたんだよ!? 」
「・・う〜ん、部屋の前。かしら? 」
ぼーぜんとする長谷川千雨。そんなこともつゆ知らずに那波千鶴は勝手に人の部屋をあさり始める。
「これなんかどうかしら〜」
「人の部屋のものをあさるな! 」
「ちうちうだっぴょ〜ん。似合う? 」
「オイ! 」
勝手にコスプレし始める那波千鶴
「お前は何しに来たんだ! 」
「う〜ん、メンバーそれぞれが料理持ち寄ってパーティしようかなぁと思っていたんだけど〜。ちうちゃんは料理しないもんねっ。」
「余計なお世話だ! それにメンバーって誰なんだよ! 」
「まきちゃんにゆえちゃんにのどかちゃんと夏美。」
しれっと言い放つ那波千鶴に唖然とする長谷川千雨村上夏美は同室とはいえ佐々木まき絵綾瀬夕映宮崎のどかが引っかかるとは到底思えない。ますます怪しむ中ひとつのビンを見つけ出す那波千鶴
「あら〜。これ、何かしら〜。」
「お、おい! 」
「何かの飲み物かもしれないけど〜。面白そうだから、もってっちゃえっ。」
とひとつのビンを持ち出す那波千鶴に頭を抱える長谷川千雨。あのビンの中身自体も絡繰茶々丸から『友情の印です。』ともらったは良いけどあまり気を止めていなかったからだ。ふと、考える長谷川千雨。もしかしたらなんか面白いことが起こるかもしれない。
「ちょっと待ってろ。」
と、めったに着ないエプロンを着けて料理をし始めることにした。




「おそーい。」
「本当に来るのですか? 」
「うふふっ。」
ちづ姉〜。」
と、那波千鶴の部屋では佐々木まき絵綾瀬夕映宮崎のどかと同室の村上夏美がいまや遅しと待っていた。テーブルの上にはおのおのが持ち寄ってきた料理が。
「でも、千雨さんが来るなんて珍しい・・・千鶴さん、どうやって誘ったんですか? 」
「な・い・しょ。」
ちづ姉〜。答えになってないよ〜。」
と、村上夏美が嘆いていると呼び鈴が鳴る。扉を開けると長谷川千雨が料理を持ってやってきた。
「千雨さんが料理なんて・・珍しいです。」
「・・でも、ゆえゆえも頑張ったもんね。」
「他人に料理を作るなんて・・・少し恥ずかしいです。」
「へ〜。」
「・・と言うか、お前はどうなんだ? バカピンク。」
「も〜。ちゃんと作ってきたよ〜。」
と、指摘されてふくれる佐々木まき絵
「ほらほら。皆さん揃ったみたいだからパーティを始めましょ。」
「やった〜。」




「でも、まき絵さんはいいとしてもゆえちゃんとのどかちゃんとちさめちゃんが揃うなんて珍しいね。」
と、村上夏美が口にした。
「・・それはパルが夏コミの追い込みで忙しいといっていたです。暇をもてあましていたら千鶴さんが誘ってきたです。ちなみにパルも誘おうとしていたらしいのですが、いけないと聴いた瞬間に千鶴さんが悔しがっていました。」
「(あいつも誘っていたのか!? )
「亜子ちゃん、今合宿で部屋空けているんだ。」
と、それぞれ口にする。
「そういえば、いいんちょさんは? 」
「あやか? そういえばせっかくなので実家に帰ると言っていたわ〜。ネギ先生アスナさんを連れてね。」
「(だからいねぇのか・・・。)」
「あっ。そうそう、ちうちゃんのお部屋行ったらこんな物見つけてきたの〜。」
と、一本のビンを取り出す。
「なっ!? 」
「千雨さんの部屋にあるなんて・・珍しいです。」
「お、おい。本当に持ってきたのか!? 」
「うふふっ。」
と、たぶらかす那波千鶴。面白くなりそうとは思っていたが中身は長谷川千雨でも知らない。那波千鶴は栓をあけると勝手に空けて飲んでしまった。
「・・。」
ちづ姉〜どうしたの? 」
「あ〜ら、ゆえちゃんって着やせするタイプなんだよねぇ〜。」
「な、何を言っているのですか? 」
おもむろに綾瀬夕映に抱きついたかと思うと服の中から体を触りだす。無論、顔を真っ赤にしてしまう綾瀬夕映宮崎のどかが止めに入る。
「千鶴さん、おかしいですよ。それにゆえゆえだって嫌がっているし・・・。」
本屋ちゃんももっと正直になれば〜」
「ひっ、ひぃっ!! 」
「ち、ちづ姉・・・。」
「こ、こいつ・・・。」」
と、止めに入った宮崎のどかにまで襲い掛かる。あまりの豹変っぷりに目を点にする村上夏美長谷川千雨
「長谷川さん、もしかして・・・。」
「・・・なっ! 」
「これ、なんだろー?? 」
思った通りにビンの中身はお酒だった。しかも疑問に思った佐々木まき絵がおもむろについで自ら飲んでいる。
まき絵ちゃん、それ・・・」
村上夏美が静止するも既に遅く一気飲み。
「ちょっ、おま・・・。」
一瞬倒れたかと思うとむくっと起き上がり、涙目ながらに長谷川千雨を見つめる。
「ぐすん、私、失格じゃないよね? 失格じゃないよね? 」
「もしかして、こいつ泣き上戸? 」
「長谷川さん、私誰かに助けを求めてきます。だからここはお願いします! 」
「わかった! 」
と、出口に向かおうとした瞬間に那波千鶴宮崎のどかにに羽交い絞めにされる村上夏美
「夏美ちゃん、何処に行くの〜? 」
「抜け駆けは許さないわよ〜夏美。」
「ひっ、ひぃっっ!! 」
目が座ってない二人を見て戦々恐々とする村上夏美。一方長谷川千雨佐々木まき絵綾瀬夕映の攻撃を受けていた。
「ちうちゃん、ちうちゃん。」
「だから、その名前で呼ぶな! バカピンク! 」
「ぐすん・・・。」
「長谷川さん、ひどいですよ。それにあなただけ呑まないと言うのは卑怯ではないのですか? 」
とつとつと語りだす綾瀬夕映だがもう既にあおっていてやはり目が据わっていない。
「わかったよ。飲めばいいんだろ! もう、こうなったらやけだ! 」
と、半分やけで、長谷川千雨も注がれたお酒を飲んでしまった。




「くそ・・がんがんしやがる。」
それから、数分後。長谷川千雨は頭をもたげながら倒れていた。面白くなりそうとは思っていたが・・・。少し後悔をしていた。
周りを見回せば、やけに陽気な宮崎のどかと事あるたびに『失格じゃないよね? 』と泣きながら聞いてくる佐々木まき絵。しらふのときと同じように、むしろそれ以上に語っている綾瀬夕映
顔を真っ赤にしながら回りに次いでいる那波千鶴に隅っこでウサギの様におびえている村上夏美。と、お酒を飲んでもあまり変わらないようなな光景が広がっていたが、やはり異様な空間でもあった。
「あれ・・。ない? 」
長谷川千雨が周りを見回すとめがねがない。酔った勢いに落としたのだろうと思ったが回りを見回すがやっぱりない。
「ちうちゃん、どうしたの〜? きゃはは〜。」
と、半分目を回して宮崎のどかが尋ねてくる。
「・・めがね、見なかったか? 」
「あそこにあるよ〜。」
と、宮崎が指差した先にめがねはあった。そっとめがねに近づこうとするが取ろうとした瞬間に誰かに腕をつかまれる。
「なっ!? 」
「ちうちゃん、めがね取るとすっごく美人なのに〜。もったいないわよ〜」
腕をつかんだのは那波千鶴。そして手にはどっからか用意したネコ耳バンドが。
「お前、正気か!? 」
「私は大丈夫よ〜。それよりもちうちゃん飲み足りないんじゃないのかしら〜。」
「もう十分だ、間に合ってるって・・オイ!? 」
那波千鶴は自分の口にお酒を含ますと強引に長谷川千雨に飲ませた。
「おいっ、お前・・・けほっ、けほっ! 」
強引に飲ませられ、むせる長谷川千雨
ちづ姉、それ・・。」
「もしかして、妬いてる? もう、仕方がないわねぇ〜」
ちづ姉〜。違うよぅー!! 」
村上夏美にも同じ事やってのける那波千鶴。無論強引に飲ませれた村上夏美は目を回してしまった
「はーれほれひれはれ〜。」
「夏美さんは酔いつぶれてしまったようですね。」
その瞬間に全員の目が長谷川千雨に向けられる。
「お、おいっ。お前ら!? 」
「千雨さんって結構スタイルいいんですよねぇ〜。私にもどうやったらこういうふうなれるんですか〜。」
「じゃあ〜試してみようか〜。」
「ちょっ、おま! 」
那波千鶴によって強引に脱がせられ上半身下着姿にネコミミバンドと言うあられもない姿にさせられる長谷川千雨。酔いも回ってきたのか止める気力もなくなり。猫の格好をする羽目に。
「ちうちう、ねこみみだっぴょ〜ん。でも、ちうちう、少し恥ずかしいぴょん。」
「わぁー。やっぱり本物だー。じゃあ、これやって。」
と、まき絵は何かのコスチュームを用意してきた。
「みんな仲良し、バカピンクだよ〜ん。」
「なんか、私よりも可愛い・・・。」
とへこむ佐々木まき絵。悪乗りしたほかのメンバーもいろいろなコスチュームを持ってくるが村上夏美は倒れたまま。
「ちうちゃん、これも・・・。」
「うふっ。やらないで後悔するよりもやって後悔した方がいいよ。」
「これは? 」
「リリカルマジカルがんばるぴょん。」
「これ・・なんだけど。」
ジャッジメント! 黒ロリ参上だぴょん。」
「うふふっ。ちうちゃんこれも。」
「ただの人間に興味ありません。宇宙人、未来人、超能力者がいたら私のところへいらっしゃい。以上! 」
言われるがまま、なすがままにコスプレをさせられる長谷川千雨。そのうちに酔いが回っていたのかふらふらしてくる。
「あれれ・・ちうちう・・何だか・・目が回ってきた・・ぴょん。」
ぱったーん! そのまま倒れこんでしまう。
「あらあら。」
「千鶴さん、どのくらい飲ませたのですか? 」
「う〜ん。わからないけど、ちうちゃんが持ってきた分はあけたみたい。」
「うう・・何だか気持ちわる〜い。」
他のメンバーも酔いが回ってきたのか倒れてしまった。こうして饗宴は全員で酔いつぶれてしまい終わりを告げた。




「くそっ・・まだ、がんがんする。」
次の日の昼下がり。頭を抱えながら外をふらついていた長谷川千雨
その後、どうなったかといえば下着姿で全員寝てしまい、それを見てしまった雪広あやかが説教して、那波千鶴が飲ませたと言うが覚えていない。
と、言うか、飲んでから何をしたかすらも覚えていない。
「もう2度とのまねぇ・・・と、言うかあいつに酒なんか持ってくるんじゃなかった。」
「だいぶ飲まれたようですね。」
と後ろから声がするので振り向くと絡繰茶々丸の姿が。
「お、おい。とんでもないもの渡しやがって! 」
「そうでしたか・・・中身まではわかりませんでした。」
きょとんとするが、何事も無かったように切り返す。
「どうした、ちうちうぴょん? 」
「その名前で呼ぶな! ・・って、オイ! 」
さらに絡繰茶々丸のマスターでもあるEvangeline.A.K.McDowellが立っていた。事情を説明すると何を今さらと言う顔をしていた。
「だからどうした? 」
「だいいちお前はわかってたのかよ! 」
「ああ・・・まあ、あんだけあっても飲みきれないしな。せっかくだから茶々丸に渡してみたがそのうちの1本がお前に渡っていたとはな。」
「どー言うつもりなんだよ! 」
「連中はしらふでも変人の集まりだ。まともなのはお前しかいないし、どうなるかと思っていたがな・・。まあ、お酒は適度にな。」
「お前が言うな! 」
「千雨さん・・せっかくなので、どうですか? 」
「断る! 」
「いや、そうじゃなくって・・少し、酔いを覚ました方がいいですよ。でないと、他のメンバーに疑われますよ。」
「だったら部屋で寝ているからいいって・・何処へ連れて行くつもりだ? このロボ! 」
「まあ、そんな事言わずに家主自ら招待するんだから。なっ? 」
「私の日常を返せー!! 」
と、長谷川千雨の片腕をつかんでいる絡繰茶々丸。また変な事になると思うと頭が痛くなる。
こうして長谷川千雨はまた、異常な世界へと連れて行かれることになり、苦悩するのであった。

やっぱり最後の方がグダグダになってしまう・・・。
なんとなく思ってみたのですが長谷川千雨の天敵って那波千鶴のような気がしないでもない・・・。
なお、一部ネギま!? ネタも入っていますが気にしないでください。ど−せ(ry